自動運転バスの実験が行われています。試乗会に参加しましたのでご報告いたします。
![](https://ogitetsuro.seikatsusha.me/wp-content/uploads/2024/12/自動運転バス-768x1024.jpg)
自動運転バスの実験は 小田急線の和泉多摩川駅と多摩川住宅を往復するルートで行われています。
高度成長期に建設された大規模団地「多摩川住宅」では現在、老朽化した団地の建物を壊し、最新のマンションに建て替える工事が進められています。2027年までに狛江市側だけでも約2500人、調布市側を含めればその倍以上の人口が増えることが想定されています。多摩川住宅から和泉多摩川駅や狛江駅には徒歩で20分ほどかかるため、交通手段の確保は必須です。運転手不足が深刻さを増す中、狛江市はNTT東日本やベンチャー企業とコンソーシアムを組んで、都内で唯一の自動運転(レベル4)の実証実験を行っています。
試乗会は住民向けに先立って今月9日から関係者や市議会議員向けに実施されました。
![](https://ogitetsuro.seikatsusha.me/wp-content/uploads/2024/12/バス車内-768x1024.jpg)
自動運転バスは一般のバスより一回り小さいコミュニティバスのサイズです。監視カメラ8台 信号認識カメラ1台 物体認識カメラ7台のほか光やミリ波レーダーが搭載され、バス独自で安全の確保しながら公道上を走ります。
最高時速は35キロです。
ルート上の駅ロータリーや交差点など4か所にローカル5G基地が設置され、歩行者や車の状況を市役所5階にある遠隔監視拠点に送ります。バスには監視拠点からの情報も入ります。現在の自動運転はLevel2「縦・横方向の運転支援」。運転席にはドライバーが乗っており自動で対応困難な走行シーンではドライバーがハンドルで車を動かします。
![](https://ogitetsuro.seikatsusha.me/wp-content/uploads/2024/12/手動-768x1024.jpg)
前方に障害物がないまっすぐな道ではドライバーがハンドルから手を離していましたが、交通量の多い田中橋交差点での左折などでは手動運転となりました。運転手席後方からのぞいた限りでは道中、自動と手動は半々というかんじでした。多摩川住宅内に入ると現在は建て替え中で住民が少ないことからスムーズに自動運転が行われました。
自動運転が難しいのは〇交通量が多い交差点〇前方に駐車している車があったり工事が行われている場所です。自転車が車道を走っている場合は自転車を追い抜くことができません。
また突然、急ブレーキがかかることがあります。〇歩車分離の道路で横断歩道近くに人がいる場合〇自転車の動きがよみにくいケースなどで反応が起きます。歩行者の動きが読みにくい場合はしばらく停車したままになる事もありました。少しでも危険性があると安全を重視しバスは動きません。
![](https://ogitetsuro.seikatsusha.me/wp-content/uploads/2024/12/ポール-2-768x1024.jpg)
正直 完全自動運転の実現まではまだまだ時間がかかるというのが実感です。
狛江市は今回の実証実験を12月でいったん終了。3年後、Level4(特定条件下では完全自動運転)の実現を目指し再度、総務省に申請を予定しています。自動運転実施にはローカル5G基地局の設置が必須で、電柱が必要となります。今後、実用化されルートを拡大していく場合にはどう安全運行を支える基地局を設置していくのかも課題となります。