子ども達がのびのび勉強できるスペースがほしい。狛江市には子どもも大人も公共の場所で学習ができるフリースペースがありません。現在の中央図書館には読書調査室がありますがあくまでも図書館収蔵の資料を使って調べものをするための部屋です。
来年11月、狛江市に初めて公共の場所に無料の学習スペースが誕生します。現在, 開会中の狛江市議会で一般質問として市側に詳細を確認、子ども達にとって居心地がいいスペースづくりを目指して提言を行いました。
上記は狛江市新市民センターの設計図です。改修工事後の新市民センター2階に「静かな会議・学習フロア」が誕生。設計図の左下の橙色に塗られたスペース、ここに50席ほどのスタディコーナーが設けられる予定です。スタディコーナーについては、読書や学習活動ができるスペースとして、個人利用を想定しています。部屋の中の様子が見えて、誰でも入りやすくなるように、引き戸や壁面にガラスを採用するなど、見通しが良く利用しやすい雰囲気が作られる予定です。
飲み物や食事の持ち込みについて議会で確認しました。市側の回答はこうです。「現状はっきりとは決まっていませんが、熱中症予防等の水分補給のために、ペットボトルや水筒など蓋が閉まる容器に入った飲み物を持ち込むことは可能とする方向で考えています。食べ物については、匂いや音、食べこぼしの問題がありますので、市の見解では他市の状況等を参考にしながら慎重に検討する必要があります」改修されたばかりの東京都瑞穂町の図書館では片手で持てる食べ物、サンドイッチやおにぎりは持ち込み可となりました。ぜひ狛江の新市民センターは画期的な運用を行ってほしいと思います、お隣の調布市や府中市には以前から図書館や公民館に無料の学習スペースが設置されており、ともに146席が用意されています。スタディコーナーが予定通り完成すればやっと近隣の自治体に追いつけるのです。新設するのであれば 今の子ども達のニーズにあった斬新なスペースの誕生を期待します。
また地下一階のティーンズ優先の多目的室は、子どものための居場所として、放課後にダンスなど軽く体を動かせる部屋とグループでの学習やミーティングなど交流する部屋の2部屋を用意される予定です。この中の学習する部屋については、個人で静かに学習できるスタディコーナーに対し、グループなどで話し合いながら学習できる場所として想定しています。なお現在、この件は公民館運営審議会へ諮問中。審議会では文京区で初の中高生専用施設「文京区青少年プラザ」b-lab(ビーラボ)などを視察。
https://www.youtube.com/@b-lab6131
「b-lab」は中高生の秘密基地と呼ばれています。ここではこどもたちが自由に自分たちでやりたいことを決められる。みんなでわいわい勉強したり リビングのようにくつろいだり何でも挑戦できるスペースが設けられているそうです。中高生が自主運営することは主権者教育に結びつきます。社会教育法の公民館の定義にあった斬新なコンセプトを持ったスペースがぜひ狛江にも誕生することを期待します。
公共の場所に子どもたちの学習スぺ―スを確保するため狛江ではこれまで市民の皆さんが大変な情熱を傾けてきました。
「まちの中で子どもたちを応援する姿が見たい」
こまえスタディカフェは中学生と高校生を対象に夏休み期間中、市内で多くの皆さんに親しまれている3つのカフェのスペースを活用して自習場所を提供するプロジェクトです。子どものころから勉強スペース不足を感じていた狛江市民の方がカフェの協力を得て始めました。K-Baseさん 広洋舎さんなど狛江で市民に愛されるカフェが名を連ねています。人によって勉強に集中できる環境は様々。カフェというオープンな場所で勉強がはかどったという声が多く寄せられているとのことです。この事業は狛江市の市民公益活動事業補助金を受けて始められました。市民にとって貴重なこの補助金は令和7年度分から年度当初から支給が受けられるよう申請の時期が変更になります。
市民の皆さんの活動はこれだけではありません。市民のグループ「こまえ学習サポートプロジェクト」が公民館の「学習フリースペース事業」を支えています。月に数回、小学生以上のお子さんを対象に公民館の予約が入っていない時間帯に無料でスペースを開放。こまえ学習サポートのメンバーの方々が見守りを行っています。この事業は小さいお子さんだけでなく大学生や資格を取得したい社会人の方々の勉強場所としても歓迎されていると伺いました。この事業は今年8月以降、市民センタ-の改修が始まってしまうので開催場所が課題となっています。一般質問では子供たちの学習スぺ―スを守るためこの事業の継続を強く求めました。